氷見産の無添加煮干し・うどんセット

海の恵みをシンプルに加工した煮干しが、家庭の味を支えている。故郷の味、実家の味がここにある。

氷見魚で作る、無添加の煮干し

氷見は約9割の魚が定置網漁で揚がる。すぐれた漁場を舞台に、漁師たちは魚がストレスを感じない漁法を長年実施してきた。『鱈場水産』の矢田部吉史社長に「氷見煮干」のおいしさの理由を聞くと「漁師たちが揚がった魚をいい状態で持ってきてくれる。浜でも氷をたくさん使うから鮮度が守られている」と教えてくれた。煮干しの製法はどの産地もほぼ同じだけに、鮮度や品質がおいしさに直結する。矢田部社長の漁業関係者への感謝の気持ちは大きい。

氷見漁港で水揚げされた鮮魚を使い、煮干しや干物を作る
氷見駅からすぐの場所にある『鱈場水産』
競りから戻った直後に、加工場での仕事を始める矢田部社長

自ら目利きした、新鮮な片口イワシを加工

初夏の朝、『鱈場水産』の加工場を訪れた。この日は、片口イワシの水揚げがあり、矢田部社長や従業員さんが総出で煮干し作りをしていた。片口イワシを茹でる釜のそばは、真っ白な湯気が湧き上がり、魚を煮付けるときのような塩気のある香りが風に漂う。片口イワシは12〜2月にかけてが水揚期だが、こうしてシーズン以外に揚がることもある。新鮮なうちに加工するのが鉄則なだけに、揚がった魚によってその日の仕事が決まる。不便なこともあるが、この方法は変えられない。

煮干し作りの現場。従業員さんがテキパキと身体を動かす
新鮮な片口イワシを、網に広げて洗う
鮮度の高いうちに加工するので、仕事は時間との勝負

塩だけで味つけする、極上の煮干し

木枠のついた網に並べた片口イワシは、クレーンで吊り上げて一気に釜に入れる。茹でるときの塩の割合で会社ごとの味の違いが出るそうで『鱈場水産』では代々受け継いできた塩加減を守る。今はボイラーで湯を沸かしているが、同じ釜で薪をくべて茹でていた時代もあるという。茹で上がった片口イワシは乾燥室に運ばれ、約1日半かけて風をあてながら乾かす。昔ながらの手法を貫き、シンプルな製法によって極上の旨みを出す煮干しが生まれるのだ。

煮干しの入った網を重ね、クレーンで吊って釜に入れる
グツグツと湯が沸いた釜で、片口イワシを茹でる
茹でたての煮干しから、おいしい湯気が漂う

煮干しの旨さを、多彩な方法で楽しむ

料理の出汁にする「氷見煮干」と、おつまみや田作りに使う「食べる煮干」の違いは、大きさのみ。味噌汁にするときは、前日の晩から水に浸しておくだけだ。新鮮なうちに加工しているので、頭と腹を取る必要がない。翌朝には美味しい出汁が出ているので、弱火でゆっくりと温めよう。煮物に使ったりうどんの汁にしたりと使い方も多彩だ。そして「食べる煮干」は、10秒ほど電子レンジで温めると水分が飛んでカリカリの食感を楽しめる。もう一つと、つい手が伸びそう。

半日ほど水に浸しておくと、煮干しのおいしい出汁がでる
濃厚な出汁の旨さを、しみじみと味わって
うどんやラーメンの汁にも、煮干し出汁がおすすめ
食べる煮干しから、不足しがちなカルシウムを吸収しよう

観光客にも地元の常連さんにも人気

氷見随一の観光スポットである『ひみ番屋街』の正面入り口のそばに、『鱈場水産』の直営店「マルヤ鱈場水産」がある。施設が開業した約10年前から営業を続けており、氷見を訪れるたびに立ち寄ってくれるお客さんもいるそう。訪れたのが午前中とあって、近くの宿をチェックアウトした観光客が煮干しや干物を次々と手にしていた。活気のある店内には、自家製の商品以外にも、昆布〆や塩辛、氷見名物のうどんなど、地元の味を揃えている。

矢田部社長の妻・洋美さんが店先に立つことも多い
ひみ番屋街にある「マルヤ鱈場水産」
いろんな種類の干物もあって、アレコレと食べたくなりそう
氷見産の無添加煮干し・うどんセット
2,800円(税込)
商品詳細表示

【氷見産の無添加煮干し・うどんセット】

内容量 氷見煮干280g、氷見産食べる煮干120g、氷見煮干だしパック8g×10袋、煮干し粉70g、氷見うどん200g
賞味期限 製造日より約3ヶ月

マルヤ鱈場水産

富山県氷見市の「マルヤ鱈場水産」は、明治43年に創業。海産物・水産加工物の販売をはじめ、氷見産の一夜干しや煮干しなど、氷見漁港から仕入れた新鮮な魚を加工し、販売を行う。

〒935-0004 氷見市北大町25-5 氷見番屋街内

Googlemap

0766-74-1212

8:30~17:00

1/1~2

200台(共同駐車場)

http://www.taraba.jp

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