とやまのお米「富富富」

「富富富(ふふふ)」誕生

2018年に本格デビューをした富山県生まれの「富富富」。実は15年の研究開発期間を経て誕生した、努力の結晶なのです。「ほおばる幸せ。富山米」をスローガンに、「美味しい・安全・安心」なお米の生産に取り組む富山県が、新しいお米の開発に着手したのは2003年。「コシヒカリ」の良さは生かしつつ、さまざまな課題を克服し、おいしさを最大限に発揮できる新品種を目指しました。

試行錯誤を繰り返し「高温に強い・草丈が短い(稲が倒れにくい)・いもち病に強い」という3つの特性を「コシヒカリ」に交配して「富富富」が誕生。

「富富富」は、お米の品質低下につながる夏の猛暑に強いため、お米の等級「1等」の比率は常に9割超え(2023年度は93.1%)。また、病気にも強いことから農薬や化学肥料を減らすことができるので、“高品質でおいしい”“環境に優しい”お米といえます。

8月。猛暑のなか穂揃期をむかえた富山の田んぼ。

豊かな甘みと旨みが広がる、どんなメニューにもあう「富富富」

「富富富」の特徴は、“万能米”であること。モチモチしすぎず、あっさりとした食感なので、和・洋・中あらゆる料理に合うと言われています。香りが高く、キリッとした粒立ちとツヤ感があり、毎日食べても飽きない、おかわりしたくなるおいしさです。

炊きたての「富富富」を食べると口の中にやさしく広がる旨みと甘みは、「コシヒカリ」と比較して約1.3倍ものアミノ酸量を誇る「富富富」だからこそ。旨み・甘みに関係するグルタミン酸やアラニンなど、遊離アミノ酸の含有量が多いからといえます。さらに、「富富富」は冷めてもご飯が硬くなりにくく、粒立ちや美味しさをキープ。時間が経っても味が落ちないから、お弁当やおにぎりにもぴったりです。

白飯本来のおいしさはもちろん、さまざまな料理に合うので普段使いにおすすめ。

「富富富」の秘密

「富富富」には、時間が経っても味が落ちにくい品種特性があるのをご存知ですか?炊飯から20時間を経過した後の“粘りの強さ・弱さ”“硬さと柔らかさ”の変化を「コシヒカリ」と比較したところ、「富富富」の変化が少ないことがわかっています。時間が経って冷えてもおいしいから、お弁当やおにぎり、残りご飯で試してみてはいかがでしょうか。

冷めてもおいしい「富富富」は、お弁当やおにぎりにもおすすめ。

お米の保管方法

せっかくおいしいお米を購入しても、保管状態によっては本来のおいしさを楽しむことができません。お米は生鮮食品なので、高温多湿の場所に置くのは厳禁。温度・湿度ともに安定していて直射日光があたらない場所での保管をおすすめします。手軽に始めるには、冷蔵庫の野菜室がぴったり。また、ビニールの米袋には小さな空気孔が空いているので、そのまま保管をしているとお米が空気に触れて酸化が進んでしまいます。購入したら、早めに密閉容器や保存袋に移し替えましょう。清潔なペットボトルに入れて保管するのもおすすめ。おいしいお米を楽しむための一工夫、ぜひ試してみてくださいね。