住宅街の小さなお菓子屋さん
富山市と立山町の境にある利田地区は、常願寺川が近くにあり、立山連峰の景観も楽しめるのどかなエリア。「山が一望できるこの景色を見ながら、自分の好きなお菓子作りをしたい」と、パティシエールの池田さんは、立山町で洋菓子店『RITTA』をオープンした。住宅街にひっそりと佇むお店は、オープン当初から予約分のみの製造・販売をしていて、週末にはお店を出てイベントに向かうこともある。
オーダーメイドで幅広い要望に対応
富山市の洋菓子店で修業を積んだ池田さんが作るお菓子は、フランス菓子の基本に沿った丁寧な製法で、甘すぎない食べやすさが特徴。記念日や誕生日のケーキ、手土産や贈答用の要望も多く、焼菓子やスポンジケーキ、タルト、ムース、チーズ系など幅広いオーダーに応えている。2週間前までの予約制のため、人気の高い「フルーツタルト」は、好みを聞いてから、旬の果実を選定して作り上げる。
地元素材のマドレーヌ
「しあわせのマドレーヌ」は、上市町の卵と富山県産の牛乳とハチミツを使って作られている。「地元素材の風味をそのまま味わってほしい」との想いで丁寧に焼き上げ、食べればほっと幸せを感じるような焼菓子。フランス産の自然塩、発酵バターなどが、美味しさに深みを出して、味のアクセントとしてレモンの香りがふんわりと香る。食べ飽きない味わいは、手土産にも喜ばれ、リピーターも多い。
甘くて幸せなひとときを富山県中に
立山町や富山市を中心に、さまざまなイベントにも参加している。月に1度の護国神社の「のみの市」でも販売をおこなっており、クッキーなどの焼き菓子も5、6種類を揃えている。イベント出店を楽しみに来てくれる常連さんができたり、出店がきっかけで予約の注文があったり、『RITTA』のお菓子が各地に広がるのを肌で感じることができる。これからもお菓子を通じて多くの人に「しあわせ」を届けていくことだろう。